外国人患者さんで困った事は?現役ナースインタビュー♪<前編>

それぞれ別の都内有名病院にお勤めの大橋さんと佐野さん

都内のいわゆる大病院に勤務するお二人の20代看護師さんにお時間をいただきました。 

外国人の患者さんとのやり取りの体験談や外国語がどのくらい必要と感じているかなどを、外科にお勤めの大橋さんと腫瘍内科にお勤めの佐野さんにお話を伺いました。

前編と後編に分けてお届けします。

 

編集部:今日はお忙しい中、本当にありがとうございます。

大橋さん(以後敬称略): いえ、私達も楽しみにしていました!

編集部:佐野さんは夜勤明けだったとかで、すみません。いつもどんなシフトのパターンなのですか?

佐野さん(以後敬称略): 夜勤シフトは、16時半にスタートして翌朝の8時50分までが基本ですね。間に2時間休憩があります。でも今日と明日はお休みなのでちょっとゆっくり出来ます。

 

最近はどんな国籍の患者さんが増えていますか?

編集部:日本を訪れる外国人が増えてきました。どんな国籍の患者さんが増えていますか?

大橋:最近は中国人、韓国人の患者さんが増えています。台湾からの人も多いですね。英語でなんとかなる人も多いのですが、韓国の人は韓国語しか話せない人が多いんです。 なので、最近韓国語も勉強し始めました。

佐野:大橋さんはすごいんです。中国語勉強したくて半年くらい台湾も行っていたものね。

編集部:それはすごい! 自費留学ですか? 

大橋:はい、いったん仕事を辞めて台湾にいっていました。

編集部:中国語しか話せない患者さんは安心でしょうね! 

ところでどんな症状で病院にくる外国人患者さんが多いのでしょう?

大橋:旅行者ですと、夜中にお腹が痛くなって突然飛び込んでくるとか、盲腸、交通事故、怪我、いろいろありますね。

佐野:救急外来は大きい病院だけなので、旅行中夜間に具合が悪くなると緊急外来にしかこれないですしね。

大橋:胆石とか盲腸で緊急手術になることもあります。そうすると自費で何百万円とかになることも。

編集部:旅行保険とかは持っていないのでしょうか?

大橋:うーん、自費で高くついている例を良くみますね。

編集部:英語で患者さんとコミュニケーション出来る看護師さんは周囲でどのくらいいらっしゃいますか?

大橋:一つの科に数人いればいい方ではないでしょうか?皆、自分のスマホで調べたりしながら、頑張ってコミュニケーションしています。

編集部:先生方(ドクター)の英語コミュニケーションはどんな感じですか?

佐野:ドクターの場合は留学したことのある先生方も多いですし、学会も各国で開催される他、論文を読んだり、自分でも書かなくてはならないので、日常会話は出来る方が多いです。

編集部:そういえば、この間家族がお世話になった時のドクターは英語で手術の説明をしてくださって、とても助かりました。

大橋:あの先生は、とても評判が良い先生なんです!

編集部:先生が英語で話してくれるとやはり安心するようです。私が通訳していると、何か嘘をつかれているのでは?と疑ったりするみたいで。(笑)

家族が通訳出来ない場合とかは、どうされているのですか?

大橋:うちの病院は常駐の通訳の方がいます。どうしても困る時はその人が、事前に先生から説明を受けて、いろいろと調べてから患者さんへの説明に一緒に入ります。

 

外国語が話せることが看護師の就職活動でプラス

大橋:そういえば、最近中国からの団体健康診断ツアーが増えているんです。

編集部:あ、聞いた事があります。日本の医療は信頼されていますものね。

佐野:それって何て言うんだっけ? (スマホで調べてくれて・・)あ、医療ツーリズムだ!

大橋:日本の病院としても利益があるので、通訳をそのために雇ったりしています。その医療ツーリズムブームで最近中国語通訳の人が一人増えました。

佐野:医療ツーリズムを受け入れられるのは、資格を持った病院しか出来ないですから、ある程度集中しているのかもしれません。

編集部:2020年の東京オリンピックもありますし、これからますます外国語の需要が増えますね。

大橋:そうですね。今はオリンピックがあるから、というよりは医療ツーリズム需要で、外国語が話せる看護師の需要も増えているようです。

看護師も就職活動するときに外国語が話せることがかなりプラスになっていると思います。 実は私も外国語で今の病院に中途で採用していただけたようです。

痛みの表現を英語にするのは難しい・・

編集部: 今まで外国人の患者さんと接していて一番困ったことなどはありますか?

大橋:そうですね・・、ルーティンで決まっていることなどは話せても、既往歴は正確に聞かなくてはなりませんので、その説明がなかなか聞き取れなかったりして困ったことはありますね。

佐野:あと、痛みの具合いを詳しく聞きたい時、日本語だと「しくしく」、「ずきずき」、「刺すような痛み」と、ただ痛いだけではなく種類がいっぱいあるじゃないですか。そのニュアンスがつかみにくいです。

大橋:伝えたいと思っている患者さんの方が、「もういいや」という感じになって疲れてしまうこともあるよね・・・

佐野:フェイススケール(顔の表情を絵に描いたもの)を見せて5~6つくらいに分けた顔の表情で辛さをアピールしてもらうのが分かりやすいです。

編集部:あれ、いいですよね!表情が泣きそうになっていたりして。

⇒ 後編につづく 一番辛かったのはガン患者さんの外国人家族とのコミュニケーション